フレイル予防にもいろいろありますが、特に女性にオススメなのが「化粧療法」です。
化粧、メイク、コスメ、スキンケア・・・という言葉が並ぶと、華やかさや美しさイメージする人が多いと思いますが、治療の方法や仕方を意味する「療法」という言葉がつくと、ちょっと雰囲気が変わりますよね。
「化粧療法」とは
化粧(メイク)行為を通じて心身機能やQOL(クオリティーオブライフ)という、いわば「生活の質」の維持向上など、健康寿命の延伸をめざす療法のひとつです。
高齢者にメイクを施すイメージを抱く人も多いのですが、あくまでもご本人にメイクをして頂きます。自立支援のもと、残存機能を生かした工夫を施し、高齢者自身が「自分でする化粧」をサポートするものです。
そもそも皆さんは、化粧(メイク)をするとどんな気持ちになりますか?
化粧すること自体を楽しく感じる人も多いと思いますが、仕事や外出する前に化粧をすると気持ちが切り替わったり、人に会うときに自信が持てたりもします。
このように化粧をすると気持ちが前向きになるほか脳への刺激も促し、さらに上肢の運動にもつながるので身体能力や唾液の分泌もアップする効果もあるといわれています。
科学的にも検証されていますが、みなさんが普段何気なくしている化粧。
実は、思いもよらない様々なメリットがあるんです。
まずその前に、化粧をしている時の自分をちょっと思い浮かべてください。
たぶん殆どの人が、一人で鏡と向き合って黙々とメイクしているのではないでしょうか。
鼻歌を歌いながらメイクしている時もあるかもしれませんが、例えばアイブローやアイラインなど細かい作業をする時、集中するあまり無口になったり、真剣になりスギて眉間にシワを寄せて般若(?)のような顔になっている人も時々みかけます(苦笑)
この「化粧療法」は、そもそも複数で行うことが多いせいか、参加してくださったみんなで和気あいあいと笑い合いながら楽しめるんです。
初める前は、「今さら化粧なんて・・・」とか、「トシだからもういいよ」なんて照れたり面倒くさがる人も、進めていくうちにはみるみる夢中になってくださいます。
特に盛り上がる場面は、口紅やアイカラーなどの色選びの時や、塗った後に顔を見合わせて
「その色ステキ~」、
「アナタ可愛いわね~」、
「その色似合う~」、などとお互い褒め殺しの状態いになり(笑)、照れながらもとっても嬉しそうに大笑いしたり、それはそれは盛り上がって賑やかになります。
「笑う」という行為も絶大なるフレイル予防にもなるため、一石二鳥にも三鳥にもつながるのが化粧のマジックだといつも感じます。
そして化粧をしたあとは、自然とその他の身だしなみも気になり始めるようで、美容院や洋服を選びに外出したくなったり、おしゃれ心がムクムクと芽生えたりもします。
コロナになってから、いろいろ注意が必要になってしまいましたが、様々なアレンジもできるので男性も参加できますし、化粧に限らずとも楽しく予防できるフレイル予防はたくさんあります。
「いくつになってもオンナですもの~♪」なんて言いながら、健康でチャーミングに年を重ねていく女性がどんどん増えていくとイイですね。